元祖キョンシー!霊幻道士を徹底解説!ネタバレと感想

「キョンシーホラー」と呼ばれる新ジャンルを作った映画といえば元祖キョンシー「霊幻道士」です。今回はそんな元祖キョンシーの第一作目の「霊幻道士」についての感想と「霊幻道士」を徹底解説していきます。ネタバレを含んでいますので閲覧注意が必要です。

霊幻道士とは?

霊幻道士とは1985年に香港で公開されました。日本での公開は1986年4月26日です。公開されると観客動員数20万人を超える大ヒットとなりました。霊幻道士はシリーズ化され、キョンシーシリーズとして派生作品も製作されました。後に日本で大人気となった「幽玄道士」は台湾で製作され「霊幻道士」とは別物です。「霊幻道士」はサモ・ハン・キンポーが監督し製作しています。霊幻道士シリーズの4作目までサモ・ハン・キンポーが製作し以降はボーホーフィルムです。五作目までゴールデンベストが配給していました。本作品は中国武術カンフーアクションに加えホラーの中にもコメディー要素が多くあり「キョンシーホラー」と呼ばれる新ジャンルを確立させました。

霊幻道士のあらすじ

霊幻道士のあらすじを紹介していきます。ネタバレを含んでいますの閲覧注意が必要です。

大富豪ヤンと父親

大富豪であるヤンに父親のお墓の改修を依頼されお墓を掘り返す道士チェン。ヤンの父親は埋葬されてから20年は経過しているにも関わらず全く腐敗してない状態でした。ヤンの父親は強欲で相当な怨みをかっていました。風水師によりわざと間違った方法で埋葬されていたのです。キョンシーとなる事を恐れたチェン道士は火葬するように薦めますが生前火を嫌っていた為、ヤンは断ります。仕方なく遺体を預かる事にし、弟子のチュウサムに周囲のお墓にも線香をあげるように命じます。チュウサムは20歳で死んだシャンシーという女性にこんなに若く死ぬなんて…と同情し、それを聞いたシャンシーの幽霊に好かれてしまいます。

キョンシーの被害者ヤン

遺体を預かりキョンシーにならないように棺に封印を施しますが、二人の弟子のミスにより封印が破られてしまいます。キョンシーとなったヤンの父親はヤンを殺害します。翌日、ヤンの自宅に駆け付けた3人。ヤンの死体をみてチェン道士はキョンシーの仕業だと主張するが、ヤンの甥っ子で、保安隊長のウェイのデタラメな推理により逮捕されてしまいます。チェン道士は連行される前に二人の弟子チュウサムには、キョンシー退治の道具を持ってくるようにモンチョイには再び襲ってくるであろうキョンシーからヤンの娘のティンティンを守るよう指示します。

留置場とキョンシー化したヤン

連行されたその夜、ヤンの死体が動きだしキョンシー化したヤンはウェイとチュウサム、チェン道士の3人に襲いかかります。キョンシー化したヤンとの激闘の末、焼き払う事に成功しました。

モンチョイの奮戦

一方、ティンティンを守る為、ヤンの自宅に居たモンチョイ。ヤンの父親がキョンシーとなって再び襲ってきます。ティンティンを守ろうと奮戦するモンチョイでしたが、両腕をキョンシーの爪で刺されてしまいます。その後は駆け付けたチェン道士によりキョンシーを追い詰めますが、逃げられてしまいます。

三つ巴の混戦

キョンシーに刺されてしまったモンチョイのキョンシー化を防ぐため、チェン道士はチュウサムに餅米を買いに行かせます。しかし、米屋は餅米に栗を混ぜて売り付けました。その帰り道にチュウサムはシャンシーの幽霊に誘惑されとり憑かれてしまいます。チェン道士は幽霊シャンシーにとり憑かれているのを見抜き、チュウサムが寝ている間に魔除けの呪文を書き、再び幽霊シャンシーの待つ屋敷に向かうチュウサムの後をつけます。チェン道士と幽霊シャンシーとの激しい戦いで正気に戻ったチュウサムでしたが、幽霊シャンシーは逃げてしまいます。その夜、再びチュウサムの元へ現れると踏んだチェン道士は決着をつけると心に決めます。チェン道士の思惑通り再びチュウサムの元へ戻ってきた幽霊シャンシーは、チュウサムを誘惑しますが縄で縛られている為、動けません。そこで隣でキョンシー化の治療をしていたモンチョイに、縄をほどいて欲しいと懇願します。寝ていたモンチョイは起きると餅米の不足によりキョンシー化が始まっていました。そして、モンチョイはチュウサムに襲いかかります。必死で抵抗している所に、幽霊シャンシーとチェン道士が割って入り三つ巴の戦いとなります。チェン道士が幽霊シャンシーを追い詰めたところでチュウサムが助けてやってほしいと懇願します。チェン道士の人間とは一緒になれないという説得により幽霊シャンシーは、去っていきました。

キョンシーとの決着

キョンシー化したモンチョイを荒治療の末、完治させます。そしてキョンシーとの決着に備え家中の扉を施錠し、庭に餅米を大量に巻き準備をしていました。キョンシーが襲来し、しっかり施錠した義荘へと逃げ込みます。しかし、天窓を閉め忘れていた為、侵入を許しキョンシーとの激闘が始まりました。チェン道士のあらゆる攻撃が効かずにいた所に弟弟子がキョンシー隊を引き連れてやってきます。キョンシー隊を操りキョンシーに立ち向かいますが歯が立たず、最後は全員で戦い火をつけ倒す事に成功したが弟弟子のキョンシーまで燃えてしまい、怒ったところで終わります。

登場人物

道士カオ(ラム・チェンイン)

先生と呼ばれる優秀な道士です。弟子が2人から頼られている存在でカンフーをはじめとする武術やキョンシー退治の法術に長けています。生真面目ですが鉄格子から頭が抜けなくなる事や喫茶店での作法を知ったかぶりするなどプライドが高い。弟弟子のキョンシー隊にも手加減しない厳しさも持っています。

チュウサム(チン・シュウホウ)

チェン道士の弟子の1人で通い弟子の1人です。キョンシーに化けたりモンチョイをそそのかしてウェイに嫌がらせをしたりとイタズラ好きです。武術はモンチョイよりも優れてはいますが、キョンシー退治の餅米を炊いて持ってきたりと天然な所も多くあります。女幽霊にとり憑かれてしまい退治される直前に救うなど優しい一面も持っています。師匠とのコンビネーションは抜群でキョンシーとの戦いでは機転を効かすなど活躍しました。

モンチョイ(リッキー・ホイ)

チェン道士の弟子の1人で住み込みで師匠に支えています。法術と武術はチュウサムよりも劣っている為、義荘の世話等をしています。ティンティンを守る為、奮戦するも負傷しキョンシー化してしまいます。キョンシー化したり霊玄道士のコミカルな役回りでなくてはならない存在です。

ティンティン(ムーン・リー)

ヤンの娘で裕福な令嬢です。強気な一面もありますが、モンチョイに嘘の作法をやってみせるなど、イタズラ好きな一面も持っています。プライドが高くチュウサムにソープ嬢と間違われた時は泣き出してしまう程です。キョンシーに狙われるもチュウサムやモンチョイ、チェン道士から守られています。

ヤン(ウォン・ハー)

大富豪でティンティンの父親です。チェン道士に20年ぶりに父親のお墓の改修を依頼します。しかし、強欲な父親は、風水師から恨みを買い間違った方法で埋葬された為、キョンシーとなってしまいヤンは殺害されてしましいます。拘置所に移送され、キョンシーとなりチュウサムとウェイに襲いかかります。しかし、牢獄から脱出したチェン道士とチュウサムの共闘により倒されます。

ウェイ(ビリー・ラウ)

街の保安隊長でヤンの甥になります。ティンティンとは幼い頃からの仲で好意を寄せている。横柄な態度とデタラメナ推理をするなど当初は威張り散らしたキャラクターでしたが、ヤンがキョンシーとなり襲われた事でキョンシーの恐ろしさを思い知り、チェン道士の言う事を素直に聞き入れるようになりました。ティンティンを守ろうとしたり、逃走するキョンシーを1人追いかけようとする等、正義感が強い(誰もついて来なかった為、怖くて引き返しています。)

シャンシー(ポーリン・ウォン)

ヤンの父親と同じ墓地に眠っていましたが、チュウサムの心優しい言葉に恋をしてチュウサムにとり憑きます。普段の姿は美しい容姿だが、本性は顔の右半分が腐り落ちています。妖術を使い幻覚をみせたり、操る事も出来ます。チュウサムがキョンシー化して襲われた時は身を呈して助けに行こうとする等、本当にチュウサムを愛していました。チェン道士に見抜かれ追い詰められますがチュウサムにより助けられます。

ヤンの父親キョンシー(ユン・ワー)

ヤンの父親で霊幻道士のキョンシーです。生前は強欲で恨みを買う事が多かった。その為、風水師にわざと間違った方法で埋葬され怨念が溜まりキョンシーと化してしまい息子のヤンを殺害し孫娘のティンティンを狙います。通常のキョンシーと違い目が見え、天窓から侵入するなど知識が高い、弟弟子のキョンシー隊を薙ぎ払う桁違いのパワーを持っています。最終決戦ではチェン道士、チュウサム、弟弟子の共闘により焼き尽くされます。

弟弟子で道長(アンソニー・チェン)

チェン道士の弟弟子でキョンシー隊を引き連れ義荘に立ち寄っています。劇中では名前がないもののキョンシー隊を操るなど法術と武術は相当な腕前であると推測されます。

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キョンシー退治用武器

「霊幻道士」に登場したキョンシー退治用の武器にはキョンシーが苦手とされる物が使用されている事が多くあります。そんなキョンシー退治用武器を紹介していきます。

墨壺

劇中に登場する法具で壺の中身はキョンシーの嫌う鶏血と墨汁を混ぜた物で強度のあるタコ糸を使ってキョンシー化を防ぐ封印を施したり武器や結界としても使用されています。

八卦境

闇の力になりうる月の光を転換させ霊力を集約させます。邪気を反射させる効果もあります。

お札 

鶏血で呪文を書いた護符です。強力な霊力でキョンシーの額に張り付ける事で動きを封じます。法術により火を放つ事もでき、扉や窓に張り付け結界としても使える万能な武器の1つです。

桃剣 

邪気を追い払うとされる桃の木から作られた剣です。キョンシーにも有効で銭剣と同時に儀式等にも使われます。

鶏血 

雄鶏の生き血。キョンシーを退ける力を持っており、墨壺やお札などに使われます。

ライチの葉 

ライチの葉は、法力を込めると悪霊の幻覚を見抜く天眼通を発動する事が出来ます。劇中でシャンシーの正体を見破りました。ライチの木はキョンシー化した遺体を火葬するのに最も適したアイテムでもあります。

餅米 

邪気を追い払うだけでなくキョンシーにも有効です。また、キョンシー化したモンチョイの治療に使われました。

銭剣 

銭を結び剣にした武器です。霊力を込める事により桃剣を凌駕する力を発揮します。

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幽玄道士との違い

幽玄道士は台湾で制作された物で日本でも大人気となりました。霊玄道士との違いをみていきましょう!

子役が主役

キョンシーの足は曲がらない

子供向けである事

キョンシー隊のセリフが違う「キョンシー様のお通りだ」から始まる

ベビーキョンシーが登場する

キョンシーに影を踏まれると動けなくなる

悪の道士が登場する

鶏血ではなく黒い子犬の血

霊幻道士の後に製作されている

霊幻道士の感想

「霊幻道士」は子供が観ても楽しめますが、大人も十分に楽しめる映画です。ストーリーも面白い!特に視聴者が驚くような演出はキョンシーホラーの真髄である。ホラーの中にもクスッと笑えるシーンもあり、鉄格子から頭が抜けなくなるシーン、ヤンがキョンシー化しウェイの噛まれそうで噛まれないシーン、さらにキョンシー目線で視聴者を釘付けにする演出は霊幻道士ならではという感じが出ています。ホラーにコメディー要素を取り入れた斬新な映画で非常に見所満載の映画です。CGがない時代に華麗なワイヤーアクションシーンを作り上げた所も見所です。

霊幻道士のまとめ

いかがでしたか?「霊幻道士」元祖キョンシーといえばこの「霊幻道士」です。道士の巧みなカンフーアクションと弟子たちのコミカルな演出が大人気となり、後に続く「キョンシーシリーズ」の基礎を確立させた偉大な映画です。世代を超えて愛される映画「霊幻道士」再度視聴するとまた違った面白さが発見出来ますよ!

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